ちゃぶ台、その三(珈琲豆の話)

 

出茶屋にまつわる大切な話を、〝ちゃぶ台〟シリーズにしてぽつぽつ話していきたいなと思ってます。
山下さんから頂いた「ちゃぶ台」から始まって、その三、珈琲豆の話。

 

私の大好きな珈琲豆屋さんには、ドアが二つあって小さな店内には「ここは何屋だ?」というようなものが所狭しと並んでいる。

野菜とか、飴玉とか、時にしょうゆ?酒?というようなことも。 そしてプラレールとか、キーボード!?があることも。

小学生の子どもが一人でふらりと入ってきてあめ玉買ったり、お豆のおつかいに来たり、マスターとプラレールの話で盛り上がったり、
おばちゃんがタマゴだけなんだけどー、っとチャリンとお金を置いていったり。

試飲で出してもらう珈琲を小さなカウンターで飲んでいると、2つのドアから色んな人がやってきては出ていきます。

いろんな商品は、すべて人のつながり。

これは、誰々さんの畑でね、とか
面白い八百屋がいるんだよ、とか
すごい紅茶をつくるやつがいてさ、とか。

お客さんが手放さざるを得なくなったお茶畑までやることに!
お休みの日には毎週、静岡まで通ってお茶畑をやって、お野菜を作って、その村の人たちとも溶け込んで。

もう何年も、休みがないのでは。

マスターが「やりたーい!」と思ったらとめられないのよー。と呆れ気味に言うのは一緒にお豆の販売をしているけいこさん。

 

珈琲家 香七絵。お二人と出会って、マスターの焼いてくれた豆を使うようになってもうすぐ7年。
小さなお店を応援しなきゃって、本当に少しの量から卸しとして扱ってくれてとても嬉しかったです。

 

今まで生きてきて、あの時あの人やあの場所に会っていなかったら、という大切な出会いはあるけれど、
誰かを「師匠」と思うようなことはありませんでした。

香七絵のマスターは、焙煎の師匠。

マスターの焼いてるとなりに座って、お豆が焼ける様子を見せてもらったことが何度かあります。
どんなお豆でも、その豆の持っているおいしさを引き出したいと言うマスター。

手に持つストップウオッチはお守りのようなもので、目でみて、感じて、お豆を焼く。

焼き上がった豆をハンドピックさせてもらって、おいしく焼けた豆というのを教えてもらいました。

 

珈琲家 香七絵、には一応HPがあります。
まあ豆屋さんなら、どんな豆があって というような紹介があるだろうものですが、

「人間の嗅覚は千差万別、人それぞれ感覚的なものです。お味に関しては、ご相談、ご試飲の上お買い求めください。」

としか書いてありません。

ブログのカテゴリーは2つ。

・マスターが何か言ってるから聴いてやってください。
・珈琲豆・ロースト

でも、更新されるのは上だけです(笑)。

 

先日のマスターのブログ、「限りなく」。ぜひ読んでほしい。

 

日々思うことは、そんなマスターの焼いた豆を、おいしく淹れられますように。

今はお休みしている焙煎ですが、マスターの味をしっかりたたきこんで、いつか自分のこれって思うお豆を焼けるようになりたい。

 

で、上記のブログを読んで、命を削ってかー、かっこいいなーと感動してこないだお店に行ったら、

珈琲豆の並ぶカウンターの向こうで、さんまを焼いてました(笑)。

豆屋でさんま

お昼まだー?ってけいこさん。

月曜日に軒先をかりて営業している八百屋さんのピーマンとおいしいお醤油。
マスターが静岡から仕入れてくる平飼い卵とご飯を頂きました♪

 

そんなお店が大好きです。